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毎日音楽聴いてないと生きていけません。since 2006/06/03
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2月になると思い出すことがある。

17年前の2月のある日、
僕は大学受験をするために、
大学の近くに住んでいる親戚の家に前泊していた。

拍手[2回]


当日の朝は親戚の叔父さん、叔母さんと一緒に食事をした。
食事中に、電話がかかってきて、
叔母さんが電話に出たけど、
そのときはその電話の内容が何なのか、
全く想像もしていなかった。

食事のあとは、
叔父さんが車で大学まで送っていってくれた。
そして、試験を受けた。
その試験のことは今となってはほとんど覚えていない。

試験が終わって、まず、
叔父さん、叔母さんにお礼を言おうと思い、
電話したが誰も出なかった。
仕事場に電話をかけたのに出なかったから、
不思議には思ったけど、
仕事が忙しいのだろうと思って、
家に帰ってからまた電話しようと、
それ以上そのことは深く考えなかった。

そして、今から帰るよと家に電話した。
珍しく父親が出た。
電話は母親が出ることが多いのに。
そのことを父親に言うと、
「今は手が離せないみたいだったから俺が出た」
と、まあそういうことを言って、
それについても、それ以上深く考えなかった。
(ちなみに父親は自営業のため、
 平日でも家にいることはありえるのです。)

そして、家に帰るために汽車に乗る。
(田舎だから電車ではなくてディーゼル車。
 それを汽車と呼んでた。)
その頃、僕は「JIGGER’S SON」というバンドが
好きだったから、
MDに録音していたアルバムを聴きながら
帰ってきてたんじゃないかな。

2時間後、家の最寄り駅に着いて、
ホームから降りると、
叔母さん(前述の叔母とは別の叔母)が迎えに来てくれていた。

まさかその叔母さんが迎えに来ているとは
思わなかったけど、
日頃から親しくしていた叔母の顔をみて、
ほっとしたのか、きっと笑顔で、
「あれ?どうしたの?」って言ったんだと思う。
その瞬間に、叔母は泣き崩れた。

少し落ち着いてから、
叔母が話してくれたことは、
僕の祖母ちゃんが死んだということだった。

家に着くと親戚一同が喪服を着て座っていた。
一緒に朝食を食べた叔父さんと叔母さんもいた。
玄関に立つ僕に一斉に視線が集まって、
なにがなんだか分からないまま、
祖母ちゃんが眠っているところに連れて行かれ、
顔を見て、、、そこまで。
僕がちゃんと記憶しているのは。


僕は小さい頃から祖母ちゃん子だった。
一緒に散歩したり、ゲートボールしたり、ぬり絵したり。
祖父ちゃんが死んだときも、
祖母ちゃん大丈夫かなと真っ先に思ったぐらいに。
優しい祖母ちゃんが好きだった。
いつも気にかけてくれて、僕の味方でいてくれた。

その祖母ちゃんが死んだことが、
あまりにも唐突すぎて、
どう感じたのかすらよく覚えていない。

前日、家を出るときには、きっと、
「いってらっしゃい。」と言ってくれたと思う。
その光景は覚えていないけど、
いつもどおりの祖母ちゃんだったことはたしかだ。

あとで聞いたけど、
その日の朝、顔を洗いに行って倒れて、
救急車で運ばれたけど、、、ということらしい。
その日の朝は寒かったから、心臓に負担がかかったんだろう。

親戚の家で朝食時に鳴っていた電話は、
それを伝えるためだった。
そして、僕には伝えないまま、試験に向かわせてくれた。

数日後、大学受験合格の通知がきた。

2月になると毎年思い出す。

JIGGER’S SONの歌とともに。

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