森見登美彦 『聖なる怠け者の冒険』

新刊のハードカバーを買ったの久しぶり。

森見さんの最新刊『聖なる怠け者の冒険』。

こんなストーリーをよくもまあ書いたもんだよ。

タイトル通りに主人公は怠け者。

週末は会社の寮の自分の部屋で、
グウタラして過ごすことを楽しみとしている怠け者。

その怠け者が、
祇園祭で賑わう京都の街で巻き起こる騒動に
ちょっと巻き込まれる物語。
小冒険小説。

森見さんらしい文体と、
ファンタジー溢れるストーリー展開は、
やっぱり楽しくて、阿呆。

結局なんなんだよ！
というようなストーリーなんだけどね、
読み終わったあとの清々しさ。

怠け者で何が悪いんだ！なんて思えてくる。
なんなんだよ。

他の作品とのリンクあるのも楽しい。

『有頂天家族』にも出てくるあの金曜倶楽部がね、
まさか金曜だけじゃないとはね。

おっと、これ以上は言えないや。

聖なる怠け者の冒険



そうそう、この作品を読み終わった数日後、
夜、家の近所を歩いていたら、
狸らしき動物が道を横切った。
しかも2匹。

暗くてはっきりとはわからなかったけど、
あのシルエットは、
猫ではないし、イタチでもないし。
狸としか思えない。

でも、よくよく考えると、
あんな住宅地に狸がいるはずがないじゃないか。

きっと幻覚だ。
この本で、ぽんぽこ仮面がどうとか、
そんなのを読んでいたせいだ。

ということで、
森見さんのせいで幻覚を見た、
ということにしようと思う。