津村記久子『ミュージック・ブレス・ユー！！』

津村さんの作品を初めて読んだのは、
『ミュージック・ブレス・ユー！！』。

特に事前情報は持ってなかったんだけど、
本屋でみかけて、文庫本の表紙の絵と、
裏面のあらすじに惹かれた。

ミュージック・ブレス・ユー！！ (角川文庫)


洋楽好きの高3女子が主人公の話。
好きのレベルが凄まじくて、
僕もさすがにここまではないけど、
似たようなもんだな（＾＾；
と共感する部分が多くて。

登下校時はいつもヘッドホンとか、
音楽プレイヤーのバッテリーが切れると
イライラするとか、
好きなミュージシャンのCD全部持ってるけど、
CDショップでは一応棚をチェックするとか、
好きなバンドの話になると、饒舌になるとか。

そんな主人公が、音楽を通して、
日々の出来事について考えるが、
肝心の自分の進路を決められずに、
グダグダ過ごしながら、
悩んでる姿を描いてます。

最後のページの描写が素晴らしかった。
鳥肌が立ってしまった。

結局、何も持ってなくても、
ちょっと賢くなったし、記憶もあるし、
だから、なんとか生きていける。
と思えるようになりたいね。

その場面を読むと、
andymoriの『在る光』って歌とリンクする。

この歌、音源化されてないけど、
ライブDVDには収録されてます。
これ↓
秋の楽園ツアー 2011.10.07 Studio Coast [DVD]



こういう本こそ、
映画にするべきだと思うんだけどなぁ。


あと、びっくりしたのが、
巻末解説がロッキングオンの兵庫さんだった。
その解説の中で、民生さんの
『イージュー★ライダー』のことも書いてた。

似たようなこと読んだことあるなと思ったら、
ブログにも書いてた。
http://ro69.jp/blog/hyogo/53339

「どういうふうに生きたいですか？」と問われたら、
僕もこう答えたいなぁ。

幅広い心を
くだらないアイデアを
軽く笑えるユーモアを
うまくやり抜く賢さを。

でも実際、問われることはないので、
胸の内にそっとひそめておくよ。

♪『イージュー★ライダー』　奥田民生




ちなみに、ここまでの文章、
2011年7月9日にmixiで書いてた日記に
本日加筆・修正したもの。

あれから2年かー。
ただいま「イージューゲー★ライダー」です。