若者のすべて。

『ま、歌詞ってものは不思議なもんで。
　作った当初とは、あ、作ってるというか、
　こう詞を書いてるときとか。

　えー、曲を作って発売して、今またこう曲を聴くんですけども、
　自分の曲を。
　あのー、解釈が違うんですよ、同じ歌詞なのに。
　解釈が違うんだけど共感できたり、とかしたりするという。
　自分で共感してしまうという。

　もちろん曲を、曲を聴いてもらえればいいんですけど、
　そのなんかこう、今回のツアーで言いたいなと思ったのは、
　何かあるたびにこう、たとえば、えーと、例えばなんだろな。

　その、センチメンタルになった日だったり、とか、
　人を結果的に裏切ることになってしまった日だったり、とか
　逆に嘘をついた日、あー、嘘付いた日、逆に素直になった日とか、
　いろんな日があると思うんですけど。

　そんな日のたびに、立ち止まっていろいろ考えていたんですよ、僕は。
　んーだったら、それはちょっと勿体無いな、という気がしてきまして。

　だったら、こうなんかこう、なんかあの、BGMとかならしながら、
　歩きながら、感傷に浸るってのが特じゃないかな、って思って。
　だから言ってしまえば、止まってるより、歩きながら悩んで、
　一生たぶん死ぬまで楽しく過ごした方がいいんじゃないかな、
　っていうことに、いやー、２６、７になってようやく気づきまして。
　そういう曲を作ったわけであります。

　というわけでじゃー、その「若者のすべて」やります。』


2007年12月15日　両国国技館
フジファブリックツアー武者巡業2007
『若者のすべて』演奏前の志村正彦さんのMCより。